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感想:親愛なるタナトス 第一巻 邂逅(CV:皇帝)

カナリアレコード皇帝,親愛なるタナトス

約 5 分で読めます。

試聴部分がいちばん怖かった。全て聴いてみると彼のことは好きになれました。悪い人とも思えない。皇帝さんの声は怖い。 買うつもりはなかったのですが内容は気になってネタバレは見てました。でも色々勘違いしてたみたい。聴いたら印象変わった。 やってることはだいぶおかしいんですけど、それを受け入れてそういうもんだと思えたら一緒に幸せになれるんじゃないかな? 危害を加えることに気持ちよくなる人じゃないみたいだし【アナタ】のことは貴重な理解者として愛してくれそうです。受け入れればね。 【アナタ】よ……モラルを超えて行け。

聴く前の彼の印象

ただ危害を加えたい人。無感情。

声の印象

俗世間から切り離されたところで生きてる感じ。世界なんかどうでもいいと思ってそう。無関心で冷淡な印象です。ピッタリきてます。 まばたきが極端に少ない感じがする。
*猟奇的、残酷表現がある作品です。ご注意ください。

トラックリスト

  • 入水
  • 孤独なふたり
  • 危険な解釈
  • 名もなき感情
  • 唯一の理解者
  • 歪な家族計画

感想

無邪気に喜んだりもするので可愛いとも感じました。孤独で悲しい過去を持つ人です。 この人も壊れちゃったんだろうな。ぜひ【アナタ】には彼を支えてやって欲しい(無責任) 「ん?」がすごい怖い。
自殺の名所として有名なとある島。【アナタ】は人生に絶望し、海に身を投げますが、助かり、出会ったのが彼。助かったというより苦しくてもがいて自分で岸にたどり着いてみたいですけど……。想像するとちょっと面白い(笑うところじゃないけど)彼は1人で暮らしながら革細工で生計を立てていて、自分の作品に使うための素材を探しに来ています。素材になるのは流れ着いた動物の死骸です。革は特別なものなので既製品は使わず、皮を剥いで、なめすところからすべて自分でやってるんだとか。……既に嫌な予感がする人は逃げてー(笑)そこで偶然、【アナタ】が死のうとしているのに気づき、近くで見ていたらしいです。彼はそれを止めたりはせず「死ぬのを待っていた」と言います。なんだこいつ……と思わない【アナタ】は心が広すぎると思います。「いい死に場所知ってるよ。死ぬならあそこで」とか「死んだら回収してあげる」とか「俺が殺してあげようか」とか度々【アナタ】に死を促してきます。彼は回収しやすいことと綺麗な姿で死んでもらうことに何故かこだわっているみたいです。……いろいろと察してきますね(笑)【アナタ】は死にに来たわりに踏ん切りがつかない様子。彼の提案になんだかんだ文句をつけて死のうとしません。ちゃっかり宿もとって滞在しているので途中からただの観光になってます。「遺影を撮る」と言って彼も入れて自撮り。死にに来たのに悲壮感はなし。楽しみすぎだろ。「遺影は普通1人」という彼の突っ込みはもっともです。【アナタ】の死を待つ彼は「死なないなら一緒にいる意味がない」とは言いつつも、自分を疎ましく思わず受け入れてくれる【アナタ】に心を開き始めます。声に悪意はないけど好意もなくて淡々とした雰囲気なんですけど底が見えないというか……私は怖さを感じました。彼が異常なのを知っているからなのか。何も知らない【アナタ】は怖いと思わなかったんですかね。多少おかしいと思いつつも「そういう人」として受け入れられたんだろうか……。まあ、警戒心って普段持ってるつもりで持ってないし自分にはそんなことないと思ってるから「ちょっと変な人」くらいなんだろうな。心を開き始めた彼が招いてくれたのはログハウス風のおしゃれな部屋でした。そこでコーヒーをふるまってくれます。素敵な家具とインテリアを【アナタ】は気に入ったらしく自分が腰かけた革張りの立派なソファーとランプシェードを褒めます。彼が苦労して作り上げた自信作だったようで余程うれしかったのか、【アナタ】に売り出し前の試作品レザーブレスレットをプレゼント。手首に着けてくれました。全ての作品にはシリアルナンバーが入っていて、それには「052」と刻まれていました。余った端切れで作ったそうです。……私は何もかも知ってるから【アナタ】が動くたびに聴こえるソファーの軋む音が不気味で仕方ないですよ!そのあと、眠気に襲われ【アナタ】は眠りに落ちます。目が覚めると、夜。彼の部屋でした。「生きてるよ」と彼が言います。彼は【アナタ】を殺すために薬をコーヒーに入れ、【アナタ】は知っていながら彼に殺されるつもりでコーヒーを飲んでいました。何度も殺そうとしたのにできなかった。【アナタ】がいなくなってしまうのが嫌だと思ったそうです。ここで自分の中で生きている【アナタ】に対して感情が芽生えていることに気づきます。これがなんなのか彼はわかりません。ただ、【アナタ】ならば自分を本当に理解して受け入れてくれる。理解してもらいたい。【アナタ】も「あなたをもっと知りたい」と。すると彼が「自分のすべてがある」とアトリエに案内してくれます。無邪気に期待する彼が怖い。【アナタ】も知りたくなかっただろうね。もう遅いけど。【アナタ】がアトリエに踏み入れるとそこには本物と見紛うほどに精巧に作られた人間の手首やマネキンのようなオブジェが。【アナタ】を理解者だと信じ切っている彼は作品について饒舌に語ります。そして紹介してくれます。「俺の母さんと兄さんだよ」マネキンには「001」と刻まれていました。……お察しください。その後、必死に逃げようとする【アナタ】を押し倒すんですけど、そういうシーンはオマケって感じですね。まあ……抵抗もできずにされるがままって感じです。ナイフ出してきたし抵抗できる状況ではないしな。翌日、目を覚ますと……彼は彼なりに【アナタ】を愛してるみたいです。理解を急ぎすぎて反省してるらしい。これからは徐々に理解してもらうつもりらしいよ。理解するしかないね。まず家族になりたいらしい。今のところ、生きている【アナタ】を愛してるらしいので殺す気はないみたい。裏切れば容赦なく殺しそうだけど。殺されるにしても綺麗な素材が欲しいんだろうし頼んだら苦しまないように殺してくれそうな気がしない?苦しくないなら……って私は思っちゃう。ここで彼なりに【アナタ】に対して愛の言葉をくれるんですけど「君と同化してしまいたい」は私は理解できるし「殺してしまいたいほど君が好き」もなんか……わかる。猟奇的な部分を抜いたら、この重さは嫌いじゃないなあー。ちなみに彼は殺したり傷つける趣味があるわけではありませんでした。父が原因で母が壊れ、優しかった母が鬼のように変貌し暴力を振るうように。最終的には「もう終わりにしよう」と3人で心中。彼だけが生き残り、昔の姿に戻った母と兄の死体を美しいままこの世に残すため作品作りを始めたらしいです。のちに、のこのこ戻ってきやがった父親のことはやっちゃったみたいですけど……クズ親だったみたいだから自業自得だよね。聴く前は殺すの楽しー♪傷つけるのだぁい好き★って人だと思ってたので、そうじゃないとわかって彼を裏切らずに理解者でいれば安全なのでは……と軽々しく思いました。人間は動物をそういうふうに扱うよね。狐は姿を残したまま使われたりもするし。それが人間だとダメなのはモラルの問題だけだよね。そういうもんだと思えたら大丈夫なんじゃない?【アナタ】頑張れよ。という考えに至りました。軽々しくも。……でも、人間で作ったらどんな風合いになるのか純粋に少し気になってしまった。やらないので大丈夫です。皆さんもやらないでください。

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